Eラインという言葉をきいたことがありますか?
Eラインとは「横顔における鼻先と下あごを結んだ線」のことを指します。
これが基準を満たしていると理想的な状態とされ、美しさの一つの基準になっています。
アメリカの矯正歯科医が提唱した基準のため、必ずしも日本人の基準に当てはまるわけではありませんが、矯正を行うにあたっての目安になることもあります。
矯正治療におけるEラインについて解説します。
目次
■Eラインの基準
◎横顔の美しさの一つの基準
Eラインは横顔における美しさの基準です。
正面からの基準をはかるものではありません。
しかし、人から横顔を見られていることは比較的多いものです。
飲食店や乗り物に乗る時など、人の横顔と接する場所は数多くあります。
◎鼻先と下あごを結んだ線
Eラインとは「鼻先と下あごを結んだ線」のことを指しています。
「Eライン」という言葉自体に良い、悪いがあるわけではありません。
◎上唇と下唇の位置
鼻先と下あごを結んだ線の中に、上唇と下唇がおさまっているのが理想的だとされています。
もっとも理想的なのは、Eラインよりも上唇が4mm程度、下唇が2mm程度内側にある状態だとされています。
鼻の高さにも左右されるため、比較的鼻が低いアジア人は、唇がイーラインに触れる程度であれば充分理想的な横顔といえます。
■矯正治療で整えるもの
◎歯並びやかみ合わせ
矯正治療では、歯並びやかみ合わせを整えます。
歯並びは「歯の横の並び」のことを指し、かみ合わせは「動的な上下関係」のことを指しています。
歯がきれいに並び見た目が良く、かみ合わせも健全な状態に導くのが、矯正治療の一つの目的です。
◎顔貌全体
歯並びが良くなることで、顔貌全体が整います。
矯正治療にはお口の中だけでなく、顔貌全体をバランスよく整える役目もあります。
お口の中と顔貌全体、矯正治療にはこれら2つの視点が重要です。
■Eラインセルフチェック
◎セルフチェックしてみましょう
自分の横顔を鏡で確認するのは難しいため、指や定規を使って横顔のセルフチェックをしてみましょう。
鼻先とあごに指や定規を当ててみて、唇が触れない、少し触れる程度であれば理想的な横顔といえます。
しかし、この基準はあくまで一つの基準です。
美しさの基準は患者様一人ひとり、その方の分だけあるため、必要以上にこだわりすぎないことも大切といえるでしょう。
■マウスピース矯正で矯正できる範囲
◎歯性のケース
マウスピース矯正で矯正できるのは、歯性の歯列不正です。
歯だけが前に飛び出しているケースでは、マウスピース矯正でEラインの改善が見込めます。
◎骨格性のケースは外科矯正の適応
もし、あごの骨自体が前に出ている場合は、マウスピース矯正では改善が見込めません。
子供の場合はあごの成長を利用した矯正が可能ですが、大人の場合は外科処置であごの骨を整える治療が必要です。
◎鼻やあご先の問題は美容外科の適応
口元のバランスが良くても、鼻やあご先の位置の問題で唇がEライン内におさまらないケースもあります。
そのような場合は美容外科の適応となります。
【歯科矯正で横顔美人】
歯科矯正には、歯並びやかみ合わせだけでなく、顔貌全体のバランスを整える役目もあります。
歯性の歯列不正で横顔にお悩みの方は、歯科のマウスピース矯正で改善する可能性があります。
一定の基準に縛られすぎる必要はありませんが、横顔は自分で確認しにくい分、Eラインを一つの基準として考えてみても良いと思います。
歯科矯正で改善が可能かどうかはシミュレーションによってある程度分かります。
横顔についてお悩みの方は、ぜひ1度当院にご相談ください。