マウスピース矯正のマウスピースは、従来の固定式のワイヤー装置と違い、外して洗ったりすることができます。
では食事時はマウスピースはどのようにすればよいのでしょうか。

■マウスピースの装着タイミングは？

1日20時間～22時間の装着が必要

マウスピース矯正はマウスピースを1日20時間～22時間装着することによって効果を得られます。
それより少ない時間だと、きちんと思い通りに歯が動かないことがあります。
この装着時間はマウスピースのメーカーによって異なりますが、どのメーカーもほとんどが20時間以上という時間に設定しています。

外すのは食事時だけ

そのためマウスピースを外すのは食事時だけとなります。
マウスピースを外して食事をし、その後ブラッシングを行いマウスピースを洗浄して再度装着します。

■もしマウスピースを装着したまま食事をしてしまったら

食事は必ず外すように設計されているマウスピースですが、もしつけたまま食事をしてしまうとどのような危険があるのでしょうか。

破損が起こる

マウスピース矯正用のマウスピースはそれを装着したまま物をかむようには想定されていません。
素材はプラスチックのシートでとても薄いため、基本的にかんで耐えられるような強度を持ち合わせていません。
そのため、そのまま食事をしてしまうと破損を起こしてしまう可能性があります。
マウスピース矯正用のマウスピースは、夜間の歯ぎしりや食いしばりによっても擦り切れたり破損を起こしたりする可能性があります。
歯を動かすため以上の強度はないと考えましょう。

変色が起こる

マウスピースは、入れたまま食事をすることを想定して作られていません。
また、材料がワイヤー矯正の金属と違いプラスチックのため、色など大変吸着しやすく変色しやすい傾向にあります。
色の濃いものなどを食べると変色してしまう可能性があります。
一週間程度で付け替える矯正用のマウスピースですが、できれば変色なくきれいな状態で使い続けておきたいものです。

その他の歯科疾患のリスク

そのたマウスピースをつけたまま食事をすると、口の中を傷つけたり、中で細菌が繁殖して歯周病になったりなどの危険があります。

■マウスピース清掃のタイミング

食事時に外して、清掃してから戻すこと

矯正用のマウスピースは、食事時は外しましょう。
外して水洗いをし 口腔内に戻すようにします。
この水洗いの時には、歯磨き粉や熱湯などを使うのは避けます。
汚れが気になる時は食器用の中性洗剤で洗い、もしどうしても消毒したい場合は、専用の消毒剤を購入しましょう。
また入れ歯用の消毒剤を代用しても問題ありません。

歯のブラッシングも忘れずに

食事を行った後はきちんと歯をブラッシングしましょう。
マウスピースだけでなく歯もきれいに清掃しないと、マウスピースを戻す時に細菌を繁殖させてしまう危険があります。
食事をする前には外して、食事を行った後はマウスピースを洗い歯をブラッシングし、きれいな状態で戻しましょう。
この状態で使い続けることによってさまざまなリスクを軽減することができます。

【食事時は外して、きれいにした後に戻す】

マウスピースを外すタイミングは食事だけしかないといっても過言ではありません。
また、マウスピース矯正用のマウスピースはそれを装着して物をかむような作りにはなっていません。
そのため食事ときはきちんと外し、マウスピースを洗浄し、お口の中もきれいに清掃した後で再度戻して使い続けるようにしましょう。
装着時間を守ることも大切ですが、きちんと外すのも同じくらい大切と考えましょう。
もしマウスピースの装着時間や清掃について分からないことがありましたら、お気軽に当院にご相談ください。