固定式装置の場合、矯正治療中の装置と歯のメンテナンスは難しいとされていました。
しかしマウスピース矯正の登場で、取り外して洗える矯正方法を選べるようになりました。
マウスピース矯正の「取り外せる」メリットにフォーカスします。
目次
■矯正装置の種類
矯正装置には固定式装置と可撤式装置があります。
固定式装置
自分で取り外しができないタイプの矯正装置です。
矯正装置の洗浄などは口の中でブラッシングと一緒に行うことになります。
・種類
ワイヤー矯正、リンガルアーチ、急速拡大装置など
・メリット
取り外しがいらないためブラッシングなどは大変ですが、紛失やつけ忘れなどのリスクはありません。
自己管理が苦手な方でも、確実に矯正の効果を出せる装置です。
可撤式装置
患者様ご自身で取り外しができるタイプの矯正装置です。
外して洗えるので清潔で、お口の中もブラッシングがしやすいのが特徴です。
・種類
マウスピース矯正、ヘッドギア、床矯正装置、保定装置全般など
・メリット
自己管理が必要なため、紛失やつけ忘れなどのリスクがあります。
しかしきちんと自己管理できる方であれば問題ありません。
取り外しができるため、洗浄とブラッシングがしやすいのが特徴です。
マウスピース矯正は可撤式装置
マウスピース矯正は可撤式装置のため、装置は外して洗えて、自分の歯は直接ブラッシングできるというメリットがあります。
固定式装置はその装置の間にどうしても汚れがたまりやすく、矯正の定期検診の際に必ずブラッシング指導の機会を設けるなどしても、なかなか虫歯や歯周病のリスクに対するコントロールが難しい面もありました。
しかしマウスピース矯正は、装置も自分の歯も直接磨けるためとても清潔です。
■外した後のブラッシング&マウスピースの洗い方
マウスピース矯正装置はどのように洗浄し、口腔内のブラッシングはどのように行っていけば良いのでしょうか。
しっかりブラッシングを
外せるからといって「矯正していない」状態とはやはり違います。
マウスピース矯正では、食事時はマウスピースを外して飲食をします。
そのため食べた後は必ず歯磨きをしてマウスピースを戻さなくてはなりません。
また歯の表面にはアタッチメントという突起が付いていることもあり、その周辺は汚れがたまりやすいという特徴があります。
外して洗えて清潔ではありますが、やはり矯正をしてない時の天然の歯とは違います。
きちんとブラッシングを行い、清潔を保ちましょう。
マウスピース矯正装置の洗い方
・歯ブラシについて
マウスピースはプラスチック製のため、あまり硬い歯ブラシを使って汚れを取り除くと傷ついてしまう可能性があります。
そのため柔らかめの歯ブラシを使ってマウスピースを洗いましょう。
また、歯磨き粉を使っても傷がついてしまう可能性があるため避けましょう。
もし洗剤を使いたい場合は、台所の食器用洗剤を使うことをおすすめします。
・洗浄剤も市販されている
洗浄剤も市販されているので併用するとよいかもしれません。
酵素や消臭成分や漂白剤などが配合されているものもあるため、歯ブラシでは落としにくかったタンパク質や、ステイン、たばこの黄ばみなども落とすことができます。
種類によっては入れ歯洗浄剤も使うことができます。
使用可能かどうかについては歯科医院にご相談ください。
【マウスピース矯正は清潔を保ちやすい】
見た目が良いというメリットにフォーカスされがちなマウスピース矯正ですが、もう一つの大きな利点として取り外して洗えるため清潔という点があります。
もちろん矯正中であるため、マウスピース矯正は清潔だからといって矯正をしてない時と同じように歯磨きをすれば良いというわけではありません。
しかし、従来の固定式装置と比べて、虫歯や歯周病のリスクがぐっと少ないのが特徴です。