妊娠中は矯正できない?レントゲンの影響とは?

BLOG ブログ

妊娠中は矯正できない?レントゲンの影響とは?



妊娠中の女性が矯正治療を考える際、「妊娠中でも矯正は可能なの?」「レントゲン撮影は胎児に影響を与えるの?」など、様々な疑問が出てくるでしょう。 

今回は、妊娠中に矯正治療を受ける際の注意点や、レントゲンの影響について詳しく解説します。


■妊娠中の矯正治療の可否

◎妊娠中に矯正治療は可能?

基本的には、妊娠中でも矯正治療を行うことは可能です。

ただし、治療の時期や方法によっては注意が必要です。

特に妊娠初期(妊娠12週まで)と妊娠後期(妊娠36週以降)は、胎児の発達や出産準備に影響を与える可能性があるため、治療の開始や処置には慎重になる必要があります。

妊娠初期は特に体内の変化が大きく、歯や顎にも影響が出やすいため、歯科医師との相談が大切です。

またご本人の体の負担にもなりやすいため、新たに矯正を始めるかどうかについてはできるだけ避けるように計画し、治療を続けるかどうかについてもよく相談しましょう。


◎妊娠中の口腔内の注意点

妊娠中はホルモンの影響で歯肉が腫れやすく、歯周病にかかりやすい状態になります。

このため、歯周病の予防や治療が矯正治療と並行して必要となることもあります。


■レントゲンの影響と対策

◎レントゲン撮影のリスク

妊娠中にレントゲンを撮影することは、胎児に放射線の影響を与える可能性があるため、慎重に判断する必要があります。

特に妊娠初期は、胎児の重要な器官が形成される時期であり、放射線の影響を受けやすいとされています。


◎防護策の重要性

歯科用のレントゲンは放射線量が非常に少ないですが、もし妊娠中にレントゲン撮影を行う場合は、必ず防護エプロンを着用することが重要です。

このエプロンは鉛でできており、放射線を遮断する効果があります。

特に腹部や胸部を保護することで、胎児への放射線の影響を防ぐことができます。

また、歯科医師に妊娠していることを事前に伝え、レントゲン撮影が本当に必要かを十分に検討してもらうことも大切です。

無理に撮影しなくてもよい場合、処置を延期する選択肢もあります。


◎レントゲンなしでできる治療

レントゲンをできる限り避けたいという方は、必要最低限の治療のみを行う選択肢もあります。

例えば、矯正器具の調整やクリーニングなど、レントゲンを使用しない処置を優先的に行うことができます。

また、治療が中断された場合でも、出産後に無理なく治療を再開できるように計画を立てておくことが重要です。

矯正治療は通常長期間にわたるため、出産後の再開時期についても事前に歯科医師と相談しておくと安心です。


■妊娠中の矯正を続けるケースでは

◎矯正を続けるメリットもある

妊娠中に新たに矯正治療を始めるのはできれば避けるのが無難です。

しかし、もう装置を使用している場合は続けた方が良いケースもあります。

矯正治療を続けることで、歯並びの改善が進み、出産後も引き続き治療を受けやすくなります。

治療を中断せずに進めることで、治療期間を短縮することが可能です。

特に、出産後は忙しい時期が続くため、妊娠中にある程度治療を進めておくことは、将来的な負担を軽減する一助となるでしょう。


また、矯正治療を行うことで、歯の位置が整い、口腔内の清潔が保ちやすくなるため、妊娠中の歯周病リスクを減らす効果も期待できます。


【どうしても撮影しなくてはならない場合はよく相談しましょう】

妊娠中でも矯正治療は可能ですが、レントゲン撮影や体調の変化には十分配慮する必要があります。

治療を続けるか中断するかは、妊娠の時期や体調に応じて判断し、歯科医師としっかり相談することが大切です。

当院では妊娠中の患者さまにも安心して治療を受けていただけるよう、適切な対応を行っております。


アイリーデンタルクリニック
歯科医師
⇒理事長の経歴はこちら