インビザライン(マウスピース矯正装置)は外して洗えるためとても清潔です。
また7日~10日に1枚付け替えるため、義歯のように神経質に清潔に気を使う必要はないと考える患者様もいらっしゃるかもしれません。
確かにマウスピース矯正用の矯正装置は、毎日洗浄剤につけるなどの必要はありません。
ではいったいどのようなタイミングで、どのような方法でこの装置を洗えば良いのでしょうか。
注意点もあわせて解説します。
目次
■洗うタイミング
◎食後が基本
マウスピース矯正装置は1日に20時間~22時間到着している必要があります。
そのため外すことができるのは食事時と、その後の歯ブラシの時間のみです。
洗うのは食事の後となります。
どうしてもきちんと洗うのが難しい場合でも、少し水で流しておくだけで効果はあります。
◎毎回洗う必要がある
食事時に外にいて洗うのが難しい場合でも、基本的には毎食後洗う必要があります。
マウスピースの内部は密閉状態にあり、細菌がとても繁殖しやすいためです。
◎自分の歯の歯ブラシも大切
マウスピース矯正装置のメリットとして、装置は外して洗え、自分の歯はきちんと歯ブラシで磨けるというのがあります。
ワイヤー矯正装置だとブラケットがあり、その上にワイヤーが渡されているため、装置と一緒に歯を磨かなくてはならず、とても清掃がしづらいというデメリットがありました。
そのデメリットをクリアしているのがマウスピース矯正装置といえるでしょう。
■洗い方について
◎水洗いでOK!
マウスピースは基本流水で洗い流すだけで OK です。
ごしごしと洗い流すよりも指で丁寧に優しく洗い流しましょう。
◎油分が気になる時は……
油分が気になる時は食器用の中性洗剤を利用して洗ってください。
特に毎食後中性洗剤を利用する必要はありません。
食器用の中性洗剤で十分油分が落ちます。
◎消毒は、市販の洗浄剤を使っても
もし消毒や殺菌を行いたい場合は、市販のマウスピースの洗浄剤を使っても良いでしょう。
毎日行えなくても数日に一回行っておくと清潔を保てます。
◎義歯用のもので代用しても大丈夫
もし近くの薬局などにマウスピース用の洗浄剤がない場合は、義歯用を使用しても問題ありません。
タンパク質を分解する材料が入っているため、油分とはまた違う汚れもきれいに落とすことができます。
またお持ちの方は、義歯用の超音波洗浄剤を併用するのも良いでしょう。
◎乾燥も大切
細菌を繁殖させないために、洗ったら毎回きちんと乾燥させましょう。
毎食が行うことが難しくても、一日に一回就寝前は乾燥させるなどのルールを作って乾燥させましょう。
■気を付けよう、これはNG!
◎熱湯をかける
マウスピース矯正用のマウスピースは、プラスチックの薄いシートでできています。
そのため熱に大変弱いのが特徴です。
金属のように熱湯をかけて消毒してしまうと、変形や溶ける危険性があります。
熱湯に気を付けるだけでなく、熱源のそばに置かないように気をつけましょう。
◎歯磨き粉を使う
歯磨き粉には細かい研磨剤が添加されています。
そのためお口の中と同じようにそれでマウスピースを磨いてしまうと、細かな傷がついてしまう可能性があります。
細かな傷は、プラークやその他の汚れの足がかりとなってしまうため、歯磨き粉でマウスピースを洗うのはやめましょう。
【長く使うものでないとしても】
マウスピース矯正用のマウスピースは、7日~10日に一枚交換します。
そのため長く使うものではありません。
しかしやはりお口の中に入れるものです。
清潔を保ち、より良い状態で使いたいものです。
基本は水洗いですが、汚れの状態に合わせて様々な方法で清潔を保つと良いでしょう。