マウスピース矯正中に歯肉から出血し、不安になる方も多いのではないでしょうか。
実は、インビザライン中に出血するケースはあり、原因や対応策を知っておくことで対処できます。
この記事では、インビザライン中に歯肉から出血する原因とその対処法、そして健康な歯肉の状態についても詳しく解説します。
目次
■マウスピース矯正中に歯肉から出血する主な原因
◎歯が動く時の炎症
インビザラインでは、歯に持続的な力を加えて少しずつ動かしていきます。
この時、歯を支える骨や歯周組織に軽い炎症が起こることがあります。
これは身体が歯の移動に適応しようとする自然な反応ですが、人によっては歯肉が一時的に敏感になり、ブラッシングやフロス時に出血することがあります。
特に新しいマウスピースに交換した直後など、歯の動きが大きくなるタイミングでは注意が必要です。
◎歯肉炎、歯周炎など
インビザライン中に歯磨きをおろそかにしてしまうと、歯と歯肉の間に歯垢(プラーク)が溜まり、歯肉炎が起こります。
歯肉炎になると歯肉が赤く腫れ、歯みがきやマウスピースの装着時に出血しやすくなります。
◎マウスピースの縁が歯肉に当たっている
マウスピースの形状は基本的に精密に作られていますが、わずかな段差や縁のざらつきが歯肉にあたることがあります。
特に新しいアライナーに交換した直後などは、歯肉への刺激が強く出血の原因になる場合があります。
■出血を防ぐためにできること
◎正しいブラッシングを習慣に
インビザライン中は、1日20時間以上マウスピースを装着する必要があります。
そのため、取り外すタイミングでの口腔ケアがとても重要になります。
歯ブラシでの清掃、また、フロスや歯間ブラシも使用して、歯と歯の間の汚れをしっかり落とすことが大切です。
◎マウスピースに違和感がある場合はすぐに相談を
マウスピースの縁が歯肉に当たって痛みや出血がある場合は、無理して使い続けず、すぐに歯科医院に連絡しましょう。必要に応じて調整や研磨をしてもらえます。
自己判断で削ったり切ったりすると、マウスピースのフィット感が失われてしまうこともあります。
◎定期的なクリーニングを受ける
矯正中こそ、プロによるクリーニングを定期的に受けることが大切です。
目に見えない部分に残っている歯垢(プラーク)や歯石をしっかり除去してもらうことで、歯肉の炎症を防ぐことができます。
■健康な歯肉ってどんな状態?
◎ピンク色で引き締まっている
健康な歯肉は、明るいピンク色で適度な弾力があり、歯にぴったりと密着しています。
腫れや赤みがなく、触っても痛みを感じないのが正常な状態です。
◎出血がない
歯みがきやフロスをしても血が出ないのが、健康な歯肉の状態です。
逆に少しの刺激でも出血する場合は、すでに炎症が始まっている可能性があります。
◎口臭が気にならない
歯肉の炎症があると、細菌の繁殖によって口臭が発生することがあります。
歯肉の健康は、見た目だけでなく口臭の面でも影響を与えます。
◎矯正中は歯のグラつきは異常ではないことも
健康な歯肉の状態では、歯のグラつきがないのが普通ですが、インビザラインでの矯正中にはある程度の歯のグラつきが見られることがありますが、異常ではありません。
これは、歯を少しずつ動かしていく過程で、周囲の骨や歯根膜に変化が起きることによるものです。
ただし、強くグラついているような場合は歯周病が進行している可能性もあるため注意が必要です。
【出血が続く場合は早めに歯科受診を】
インビザライン中に歯肉から出血する主な原因は、歯を動かす時の炎症、歯肉炎、歯周炎、マウスピースの刺激によるものなどです。
毎日の丁寧なブラッシング、定期的なプロケアによって、出血を防ぎ、健康な歯肉を維持しましょう。
もし出血が続くようであれば、早めに歯科医院に相談することをおすすめします。