インビザラインの装着時間は1日20時間~22時間必要とされています。
この時間を守ることで、歯が計画通りに動いていきます。
しかし、仕事や食事、外出など日常の状況によって、装着時間が不足してしまうこともあるでしょう。
「20時間以下でも問題ないのか」「装着時間を守れなかった場合、どうすればいいのか」といった疑問を抱く方も少なくありません。
この記事では、インビザラインの装着時間の重要性を解説するとともに、装着時間を守れなかった場合の影響や対処法について詳しくご紹介します。
目次
■インビザラインの装着時間はなぜ重要か
◎推奨される装着時間は20時間~22時間
インビザラインは、歯に継続的な力をかけることで計画通りに歯を動かす矯正治療です。
シミュレーターはこの時間を想定してシミュレーションを行っています。
そのため、装着時間が不足すると、治療計画どおりに進まなかったり、次のステップに進むことが難しくなったりする場合があります。
■装着時間を守れなかった場合の影響
◎1日~2日間の装着不足の場合
短期間の装着不足であれば、影響は少ないです。
ただし、次のマウスピースを装着する際に違和感や締め付け感を覚える場合があります。
このような場合でも、装着時間を意識的に増やすことで、ほとんどのケースで計画通りに戻すことが可能です。
◎3日~7日間の装着不足の場合
装着不足が3日以上続くと、歯の移動に遅れが生じる可能性があります。
この状態では、次のマウスピースが上手く装着できなくなる可能性が増します。
治療全体のスケジュールに影響が出る可能性もあるため、できるだけ早く装着時間を確保するよう努めることが大切です。
◎1週間以上装着不足の場合
1週間以上の装着不足が続くと、治療計画そのものに大きな影響を与える可能性があります。
歯の位置が予定通りに動いていないため、マウスピースが適合しなくなる可能性がさらに高くなります。
このような場合、治療の遅れを取り戻すために新たに型取りを行い、マウスピースを作り直す必要が生じる場合もあります。
■装着不足が発生した場合の対処法
◎不足分を補う
装着不足が発生した場合、次の日以降で意識して時間を補うようにしましょう。
食事や歯磨きの時間を最低限にし、装着時間を確保する必要があります。
◎早めに歯科医師へ相談する
装着時間が大幅に不足した場合や、次のマウスピースが適合しなくなる恐れがある場合は、できるだけ早く歯科医師に相談しましょう。
治療計画の見直しや、追加の対策が必要となる場合もあります。
■装着時間を守るための工夫
◎日常生活に装着を組み込む
起床後や就寝前に装着を確認する習慣をつけることで、装着時間の管理がしやすくなります。
◎食事時間を効率化する
長い時間の会食などを避け、食事の時間を短縮することで、装着時間を確保しやすくなります。
また食後すぐに歯磨きをして装着する習慣をつけることで、時間のロスを防ぐことができます。
◎外出時の準備を整える
携帯用の歯磨きセットや専用ケースを持ち歩くことで、外出先でもスムーズに装着時間を守ることができます。
特に長時間の外出が予想される場合は、事前に装着忘れのリスクを減らす工夫が必要です。
◎家族や友人に協力をお願いする
矯正治療中であることを周囲に共有するのが必要なこともあります。
歯磨きを行う場所の確保が必要、長い時間の会食などの際は、同行する方に事前に相談しておくのも良いでしょう。
【基本的な装着時間を守る】
インビザラインの装着時間は、治療の成功を左右します。
装着不足が発生した場合でも、早めに対処することで治療計画への影響を最小限に抑えることが可能です。
短期間の不足であれば、装着時間を増やすようにし、長期間にわたる場合は歯科医師に相談して対応策を講じる必要があります。
日常生活の中で装着時間を意識し、治療を計画通りに進めていきましょう。