マウスピース矯正の登場で今、20代~30代でも
矯正治療を行いたいと考える人が多くなりました。
20代~30代の矯正治療は、お子さまの矯正治療とどのような違いがあるのでしょうか。
また、40代以上での矯正治療とくらべてどのようなメリットがあるのでしょうか。
目次
■矯正は子どものものといわれていた理由
◎あごの矯正ができる
矯正は子どものものといわれていたのにはいくつかの理由がありました。
その中の1つがあごの成長を利用した矯正方法が行えるか行えないかという点にあります。
子どものあごの骨の成長は12歳頃までにピークを迎え、その後はゆっくりになります。
この期間にあごの骨を広げる矯正を行っておくと、並びを整える時に抜歯をする必要がなくなることがあります。
また、大人になると、あごの骨の形を変えるための矯正治療は外科的な治療となるため、一般的に子どもの頃に矯正した方がよいといわれてきました。
しかし歯の並びを整える矯正であれば大人でも可能です。
◎歯槽骨の増生が活発
大人にくらべて子ども方が、歯槽骨の増生が活発です。
矯正治療では歯根膜という部分に力をかけ、骨の吸収と増生を促します。
それにより歯を希望の方向に動かすという仕組みです。
子どもの頃の方が歯槽骨の増生が活発なため、子どものうちに矯正しておくのがいいといわれてきました。
しかし歯槽骨の増生は大人になってからでも起こります。
その速度は子どもにくらべてゆっくりですが、矯正治療ができないというわけではありません。
■20代~30代に矯正するメリット
◎歯周病の罹患率
歯周病の罹患率は30代以降急増します。
歯周病は歯周ポケット内から細菌が入り、歯槽骨が溶けてしまう病気です。
矯正治療において歯槽骨はとても重要な役割を果たしているため、歯周病にかかりやすい方は矯正治療に不向きな一面もあります。
若年者ほど歯周病の罹患率が低いため、40代~50代になってから矯正するより20代~30代に矯正を行う方が、歯周病のリスクが少ない状態で矯正治療を受けることができます。
◎歯槽骨の増生
歯槽骨の増生も、40代~50代より20代~30代の方が旺盛です。
そのため歯が動いた後も安定しやすいといえるでしょう。
40代~50代でも健康な歯槽骨であれば矯正に問題はありませんが、一般的な増生の速度などを考えると、より若年者の方が矯正治療に向いているといえるでしょう。
■今大人に矯正がおすすめの理由
◎マウスピースで目立たない
歯を動かす方法がワイヤー矯正しかなかった時代は、どうしてもブラケットやワイヤーが目立ちがちでした。
しかしマウスピース矯正だと、お仕事中につけていても目立たないため、大人の方にもおすすめです。
◎ちょっとの歯並びの悪さも矯正しやすい
またちょっとした不正歯列をお持ちの方の中には、ワイヤー矯正だとワイヤーが目立ってしまうデメリットの方が大きいため「これぐらいの歯並びの悪さだったら我慢した方が良い」と考える方が多くいらっしゃいました。
マウスピース矯正が登場した今、矯正期間中も見た目がよく過ごせるため、ちょっとした歯並びの悪さでお悩みの大人の方も、矯正治療を検討しやすくなっています。
【今、矯正治療は20代~30代にもおすすめ】
マウスピースで目立たない矯正が可能であること、大人になってからも早いうちの方が歯槽骨の増生が行われやすいことの2点から、20代~30代の方にはマウスピース矯正での歯列矯正がおすすめです。
20代~30代だと矯正治療に遅すぎる?とお考えだった方も、ぜひ矯正治療を検討してみてはいかがでしょうか。