矯正をしていると口内炎になりやすいという話を聞いたことはありませんが?
当院の矯正治療はインビザラインを採用していますが、基本的にインビザラインはワイヤー矯正よりもほんのり炎になりにくい傾向にあります。
基本的に口内炎はどのようなものなのか、もしインビザラインの治療中にできてしまった時はどうしたらよいのか解説します。
目次
■口内炎とは
口内炎とはお口周辺にできる炎症の総称です。
丸くぽつっとしたものもあれば、広く潰瘍化するものもあります。
アフタ性口内炎
口内炎の中で一番よく見られるのがこのアフタ性口内炎です。
ビタミン類の不足や、生活バランスが崩れることによって起こりやすくなります。
白っぽく窪んだ潰瘍ができ、何度も繰り返すこともあります。
カタル性口内炎
入れ歯や矯正器具が当たって傷ができ、そこに細菌が入って起こる口内炎です。
また熱い食べ物などによって起こることもあります。
周辺にある物理的刺激などを取り除くことが大切です。
口の中の不衛生などによってもできると考えられています。
ヘルペス性口内炎
ヘルペスウイルスの外部からの感染で起こる口内炎です。
体調が悪いと体内で菌が活性化し、口腔内に水疱を作ります。
腫瘍など
その他口内炎ではありませんが、腫瘍などでも口腔内に潰瘍やできものができる可能性があります。
■インビザラインはワイヤー矯正よりも口内炎になりにくい
矯正による口内炎でよく見られるのは、物理的刺激と不衛生によるカタル性口内炎ですが、ワイヤー矯正よりインビザラインの方が口内炎になりにくい傾向があります。
ではなぜインビザラインではワイヤー矯正より口内炎になりにくいのでしょうか。
外して洗える、ブラッシングが容易
インビザラインは外して洗えるため、矯正器具を清潔に保てます。
歯の表面には、ワイヤー矯正におけるブラケットと同じ役目をするアタッチメントという器具がありますが、それよりもデコボコが少ないため、歯面の清掃が簡単です。
そのため汚れが残りに残りにくく、口内炎になりにくいと考えられます。
器具の表面が滑らか
インビザラインは1枚のシートでできているため、表面がとても滑らかです。
歯肉に当たる部分も角のないよう処理されていますので、この部分が傷を作ることもありません。
とがったワイヤー矯正の器具はカタル性口内炎を作りやすいですが、滑らかなインビザラインの表面だとカタル性口内炎を作る危険は低いと考えてよいでしょう。
食事時は外せる
食事どきは外せることで唾液の自浄作用 が働きやすくなるのも良い点です。
またワイヤー矯正は、間に食物が挟まったりして汚れとして残ってしまいやすいのですが、外して食事ができるインビザラインでは、矯正器具に食物が残ってしまう心配はありません。
■口内炎ができたら
まずは歯科医師にご相談ください
矯正中に口内炎ができてしまったら、まず歯科医院にご相談ください。
マウスピースの縁などでカタル性口内炎ができている時は調整をします。
また、アフタ性口内炎のような、全身の状態などが関係している口内炎は、規則正しい生活を送っていただくことで改善します。
口内炎が痛いからといって患者様ご自身の判断で外してしまうと次のマウスピースが入らなくなる危険があります。
また、そのまま放置してしまうと、腫瘍などの大きな病気を見逃してしまう可能性もあります。
自己判断を行わずご連絡いただけるようお願いいたします。
【インビザラインでは口内炎ができにくい】
インビザラインがワイヤー矯正にくらべて、お口の中を傷つけにくく細菌の繁殖も起こりにくいです。
しかしお口の中に異物が入っていることに変わりはないため、もし何か心配事ごとありましたらお気軽に歯科医院にご相談ください。